胎動は、赤ちゃんの健康状態を示す指標の1つで、よく動いていることは赤ちゃんが元気であることを示しています。
胎動は個人差もありますが、20週を超える頃からわかるようになります。妊娠28週頃からは毎日胎動を意識するとよいでしょう。
いつもより胎動が少ないと感じたり、あるいは胎児が動かないと感じたりした場合には、病院に連絡しましょう。このような場合には、病院を受診して胎児心拍モニター検査を受けて、赤ちゃんの健康状態を確認してもらうのが一般的です。
多くの場合には、病院に到着した頃になると胎児が動き出して、胎児心拍モニターでも胎児が元気であることが確認できます。しかし、ごく稀に何らかの原因で赤ちゃんにストレスがかかっている状態であることがわかり、緊急に帝王切開術を行なって赤ちゃんを出産する場合があります。
胎動の自覚を客観的に評価する方法の1つとして、10回の胎動を感じるのに要する時間を記録する方法がありま1010回胎動カウント法(count to ten)と呼ばれるのもので、分娩に近い時期には、平均すると15分から30分くらいとされています。
ただし何分以上であれば異常とは一概には言えません。
むしろいつもと違って動かないと感じる自覚が大切と考えられています。夕食後などに胎動を意識して、生まれてくるお子さんのことを思い描いてくつろいだ時間を持つようにするとよいと思います。
回答:産婦人科医 笠井 靖代先生
情報提供:ピジョン にっこり授乳期研究会