2人の先生から回答があります。
■回答1 小児科医 堀内 勁先生
おねえちゃんは、お母さん・お父さんの愛情を一杯に受けて育ち、自分を見守ってくれるお母さん・お父さんイメージをしっかりと待てるようになったので、3歳児としての自立ができているのだと思います。
しかし、新しい赤ちゃんが家族に加わると、おねえちゃんは、今まで当たり前だと思っていた自分の居場所を親の心のどこにあるのかを、あらためて探そうとします。
その探索のしかたが赤ちゃん返りです。
赤ちゃん返りをしても、私たちはあなたが素晴らしい子なので、もう一人あなたの仲間を家族に持ちたいと思ったことを伝える必要があります。
出産後なるべく早く、追っかけ回してでも抱きしめてあげてください。
親の心に新しい赤ちゃんも、赤ちゃん返りをしたおねえちゃんにも安心して居られる特別な場所がそれぞれあることを感じてもらう必要があります。
親の心に自分も新しい赤ちゃんも同じように居場所があるのだと実感できた時、新しい家族の心の形が作られ、それを確認することで、おねえちゃんの心にも弟妹の居場所を作り、おねえちゃんとしての発達に戻っていきます。
■回答2 元育児雑誌編集・ここみて 棒田明子
大好きなお母さんと離れて生活する。
帰ってきたときには、赤ちゃんがいて、今までのように、お母さんを独り占めできない。
上のお子さんは、戸惑いと不安を感じるかもしれませんね。
「上の子の気持ちに寄り添う」
なかなか、難しいですよね。
そこで、とにかく、くっつく、スキンシップをたくさんしましょう。
産後お母さんが横になるときには、隣で一緒にごろ~ん。
片手が空いていたら、家の中でも手をつなぐ。
こちょこちょするのも、最高です。
そして、上のお子さんと、おしゃべりしながら、一緒に赤ちゃんのお世話をする。赤ちゃんがふがふがし始めたら、一緒に様子を見に行き、抱っこしたり、あやしたり。
赤ちゃんに悪さをすることもあります。
それは「別のものの存在を認識する」「その存在と自分の存在との葛藤」している成長のステップ。
「葛藤」のあとに「受け入れ」が少しずつできるようになってきます。
時間をかけて、ゆっくりと。
ほかの人がいるときには、上のお子さんと二人きりになる時間も作れるといいですね。
情報提供:ピジョン にっこり授乳期研究会